様々なデザインの種類

世の中には実に様々なデザインがあります。そのモノの本質と相まって、そのデザインは私たちに様々なことを訴えかけてきます。例えば「高級感」です。よく「洗練された」デザインといいます。シンプルで無駄がなく、かつエレガントな機能美に溢れる・・・・などと形容されます。私たちが何かを「買う」とき、金銭と引き換えにそのモノを手にするわけですが、手に取った際、また実際に使用した際の感覚とは別に、そのモノ自体が放つ「価値」のようなものをデザインには込めることができるのです。そして私たちはなんとなくデザインからそのモノの「価値」を判断しようとしています。それは誰かに教わったわけではなく、自身の経験などから「このスタイル、このフォルムは高級だ」となんとなくインプットしているのです。デザインにはモノの本質を引き立て、価値を高めるチカラが備わっているのでしょう。そして、「使う」モノである場合、そのデザインは使用感や機能に直結する要素となります。ボタンの配置、画面の配置、素材、サイズ、色、その全てが「デザイン」された要素です。利用シーンも含めて、私たちのライフスタイルまでも「デザイン」してくれているかのようです。
使うための「デザイン」とは何かというと、例えば自動車を例に考えてみましょう。運転するために重要な操作機能、ハンドルとブレーキとアクセルは、1人の人が運転するのですから必ず同じ座席についていなければいけません。そうすると、例えば後部座席に付けることも技術的には可能なのです。ですが、それでは視界が悪くなるために不可能です。そこで、座席や車のボディを全てアクリルで多い、透明にしてはどうでしょうか。それでも運転席が後ろにあると前の座席に人が座った際には視界が妨げられます。ですから運転席は「前」なのです。この配置には「意味」が込められています。デザインではこの「意味」が最も重要です。このような製品、商品のデザインは「プロダクトデザイン」と言います。機能的に成立し、使用する際のことまで考えるべきデザインです。
対して、「見た目」だけで私たちに訴えかけてくるようなデザインもあります。それは「広告」などのデザインです。その「モノ」自体は使用したりできないので価値を持つわけではありませんが、それを「見た」私たちはそこで紹介されているモノを「買う」という行動に至ることがあります。実態としてはただのポスターや看板だったりするのに、人に実行力を及ぼす存在、それが広告のデザインです。
ポスターや雑誌のように「媒体」として手に取れるモノではなく、情報として私たちの目に触れることが多くなったものがあります。それが「WEBサイト」です。WEBサイトは実体は無いにも関わらず、私たちは「操作」をすることができます。目的の情報を探すために、文字を入力して検索したり所定の場所をクリックしたりするのです。それは実体はないのに私たちに「行動」を促し、情報を与えてくれるのです。紙の媒体とは違って、クリックしたり読み進めるためUI、ユーザーインターフェース、つまり「クリックするための所定の領域」を明示する必要があるのです。「訴求力」と「使いやすさ」という、それまでになかった分野のデザインのスタイルが誕生しました。WEBデザインは使えて、且つ見て楽しめたりするものです。このように、同じ「デザイン」でもフィールトによって目指す部分や目的が違ってくるのです。ある部分は共通であり、ある部分は全く特化している。さらに常に進化し続けるもの。それがデザインです。

 
デザインから始まる新しいスタンダードTopに戻る